日本語訳中の複数形の扱いについて

Fumiaki Okushi fumiaki.okushi @ gmail.com
2023年 4月 22日 (土) 20:26:13 BST


翻訳コーディネーターの大串です。

長いメールになりそうなので、まず結論から言いますと、
現在日本語訳で使われている複数形の設定を辞めようと思っています。
以下、詳しい経緯について説明させてもらいます。
このことに関して、みなさまのご意見を伺えると助かります。
タイムラインとしては、一週間ほど待って、強い異論がなければ、
私の方で変更しようと思っています。


以下、詳しい経緯について。

元々日本語訳には複数形の設定をしていなかったのですが、
2007年に、当時精力的に翻訳されていた方の発案で
複数形の設定をすることになりました。
その理由は、より自然な日本語表記を可能にするためです。
具体例としては

 「これら1個ファイル」vs「このファイル」
 「1日後」vs「明日」

この方は2011年に活動を終了され、私が引き継いだのですが、
それまでより多くの翻訳ファイルと関わる中で思ったのは、
複数形の設定が活かせるメッセージがそれほどない、、ということでした。
その一方、複数形の設定をしたために作業量が増えており、
むしろそちらのデメリットの方が気になり始めました。
すなわち、多少訳語の自然性が失われても、
継続するためには、メンテナンスコストを下げる必要性を感じ始めたわけです。
ただ、前出の方が複数形を設定をするために行った膨大な作業量を考えると、
簡単に戻そうとも思えず、今に至っている感じでした。

そんな中、最近 kleopatra.po の複数形設定を辞めたい申し出があり、
私は了承しました。
ただ、その時点では私は知らなかったのですが、
KDE では複数形の設定の一貫性を求めているため、
ファイル単位で変更することが許されていないということでした。
(この件については
https://mail.kde.org/pipermail/kde-jp/2023-April/001466.html
をご覧ください。)
kleopatra.po の複数形設定を戻して、現状維持する選択肢もありますが、
上にも書いた通り、元々複数形設定からくるメンテナンスコストを気にしていたので、
これを機に複数形設定を辞めようと思った次第です。


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